彫り師をやっていて一番聞かれる質問は
「痛いですか?」
部位や人によっての差はありますが痛いです。
ですが、事前に体調を管理することによって少しでも痛みを軽減させる事は出来ます
今回はその方法について詳しく説明していこうと思います
痛みを感じやすい部位
画像の赤い部分が痛みを強く感じます。(個人差あり)
手の先、足の先、首裏等の神経が多く通っているところは、当然痛みを強く感じ、関節等の皮膚の薄くすぐ骨がある部位も響くように感じられ他の部分より痛身を強く感じやすい場所です。
他にも、入れるデザインや大きさによっても痛みの強さは変わってきます。
細い針より太い針の方が線彫りより塗りの方が痛みにくく
痛み方としては、シャーペンの芯でちくちく刺されている感覚、刃の悪いカッターで刺されている感覚と言われています
自分は、皮膚をかいた時のヒリヒリ、ピリピリに近いかなと感じています
そもそも痛みはどこから
体が刺激を受け神経から脳に痛みの情報が伝わり痛みを感じます。
そしてこの痛みに対しての脳の動きは、痛そうな画像を見た時の恐怖等のネガティブな感情でも同じ動きをすることが分かっています。
ここまででは実際に痛いではなく共感力として感じる「痛そう」まで、しかしこれが自分の痛みとして想像した場合実際に痛みを受けた時に起こる神経の連鎖までもが同時に起きて痛みを感じ取ってしまいます
よくお客様が終わってみたらそうでもなかったと仰ることがありますが
それは事前に入れることを想像して脳内が想像以上の痛みを作ってしまっていて、実際のタトゥーの痛みは耐えられない程ではありませんので、いざ施術が始まった時どんな痛みか怖いという恐怖が薄まりそう感じているのだと思います。
ちなみにこの研究ではヨガマスター(インドで長時間の訓練を受けた人)が参加していて
ヨガマスターは瞑想中、痛みを感じず体や舌に針を刺されても痛くないそうです。
いやこれは、ほんとかよと思いました
よく言われる事前注意の効果
睡眠をとる
睡眠時間が少ないと神経が興奮しさらには痛みを抑える機能が低下し、より痛みを感じやすくなります
ちなみに睡眠不足による痛みには鎮痛剤より覚醒作用(カフェイン)が有効です
カフェインには興奮し一時的に膨張した血管を収縮させ痛みを緩和させる効果があります
空腹を避ける
食事により糖分を摂取することでエンドルフィンが出て痛みを緩和させます
エンドルフィンは糖分を取ったり、運動をしたり、恋をしたりすることで活性化します
エンドルフィンは、モルヒネに似た作用をし人の脳内で作られ安全性は勿論、効果は6倍以上にもなるという研究結果も出ています
タトゥー前の痛みを和らげる方法まとめ
一番最強なのはインドに修行に行きヨガマスターになる。
‥‥なのですが、そこは現実的ではないので簡単にできる方法はこちら
恐怖等のネガティブな感情は痛みをより感じさせてしまうので施術前はあまり考えすぎずリラックスする
・前日はよく睡眠をとり体調を整える
・空腹を避け、食欲がない場合でもチョコレートなど少しでも糖分をとる
・そして体調がすぐれない時は迷わずキャンセルの連絡を入れましょう
参考文献
痛みの感情側面と痛覚認知/荻野裕一、根本英徳、佐藤茂、後藤文夫、乾幸二、柿木隆介